怖い家賃の非課税堅持

3月といえば、確定申告。
 すでに終わられた方が大半だと思います。

 さて、そんな時期に今回はちょっと小難しい話ですが、放置しておくと大変なことになるという意味で家賃の非課税について触れたいと思います。

 皆さん、ひと頃話題になった建設費の消費税還付をご存知ですか。
 もう還付手続きができなくなってしまいましたが、そもそもなぜ免税事業者である家主がそんな手続きをわざわざ行って還付を受けたのでしょうか?
 しかも、一部一般紙やテレビ局ではまるで脱税行為のように報道されましたが、なぜ正当な行為をそんな「財産家の暴走」のように取り上げられなくてはいけなかったのでしょうか?

 こういう点に疑問を感じて、消費税のしくみから税務署、財務省、国土交通省、議員等に問題を投げかけて、追究した家主がいます。
 彼にいろいろ話を聞いてわかったことが、今の家賃の非課税ではこれから消費税が10%にアップしたら、家主は自分の首を自分でしめるような行為になってしまうということでした。
簡単に解説すると以下の通りになります。

 非課税を堅持することによって現在、家賃が非課税であり免税事業者である家主は、マンションの建設費やリフォーム費などについて支払っている消費税を事業者であるにもかかわらず、最終消費者として負担しつづけなくてはいけません。
 つまり、税抜き家賃10万円の場合、税法上不動産業のみなし仕入率は50%なので、5万円の仕入となります。
 この5万円の支払いの際には、実は2500円の消費税を支払っています。 
 免税事業者でなければ、この消費税分を入居者から受け取ることができますが、非課税売上げしかなく免税事業者である家主は、消費税の申告をしないため、改めて独自に計算しないと気づかないのです。
 ほとんどの家主が知らず知らずのうちに支払っていると思います。

 だからこそ、今後家主は知らず知らず払っている消費税を取り戻す制度を主張した方がメリットがあります。
 仕入れ税額控除ができる制度、免税制度やゼロ税率なら家主の消費税負担はなくなり、本当に本体価格で家賃設定できるでしょう。

 以上のような話は一般的に税理士もよくわからない部分です。
 議員もしかり。わかっているのは、財務省のごく一部の人間くらいだそうです。
 ある業界団体が家賃の非課税堅持のための署名運動をしていますが、見当違いということがわかるのではないでしょうか。

 このテーマについては来週3月15日発売号の「今家主の目の前にある危機」という特集の中で、居住安定法や民法改正、更新料問題などと一緒に掲載しています。
 ぜひ購読してみてください。