管理業におけるリスクとリターン(2015年4月24日)

珍しく連日の投稿です...。

管理会社の仕事の大半はトラブルやクレームの対応です。
つまり、ネガティブな仕事が多いわけです。
でも、ちょっと発想を変えることで、ネガティブだと思っていた仕事がポジティブな仕事になることがあるかもしれません。

今日会ったオーナーはそんなことを感じさせてくれました。

そのオーナーは、東京郊外に築20年超えの20戸のアパートを持っています。
オーナー自身はサラリーマン時代に転勤を5回ほど経験し、実家に戻るまで賃貸暮らしをしていました。
それゆえに、アパートを新築する際も、自身の体験から快適な賃貸住宅を企画し、その案に対応してくれる某ハウスメーカーで建てられました。
四季を感じられる植栽や広めのリビングなどが奏功し、最寄り駅から20分ほどかかる場所にもかかわらず、築20年たった今でも満室です。

さて、このオーナーが最近室内のリフォームを始めることにしました。
退去が発生する度だけでなく、入居中の部屋もしたらどうかと考えました。
そこで、某ハウスメーカー系管理会社に、「入居者に水回り一式を変える工事をしたいので、やることに対してどうか、というアンケートを取ってほしい。もちろん、家賃は据え置きで。」と話したら、管理会社担当者は、びっくりして、こう話しました。
「うちの会社は数万戸これまで管理してきているけれど、入居中にリフォームするなんて、聞いたことがない。そんなことは、入居者にとっても迷惑だし、やめた方がいいです」と。

オーナーはその返答に「誰もやらないからやるんじゃないか、それで快適になれば差別化だろう。まずは、入居者にアンケートを取ってほしい」と言って、アンケートを実施してもらいました。

すると20戸中、15戸の入居者が、入居中のリフォームに賛成したというのです。

「アンケートの結果を見て、予想通りだと思いました。一方で管理会社の反応にはガッカリしました。入居中に工事をすればトラブルになるかもしれない、というリスクしか考えない。やることによるお客様の笑顔を考えられないんですよ」

とオーナーは話していました。

「管理会社の仕事=クレーム対応」、と考えると、なるべくトラブルを招くような提案をしない、というのが身に付いてきている現れだと思いました。

管理の現場においてのリスクは、トラブル発生でしょう。
では、リターンは何でしょうか。
このオーナーが話したように顧客である入居者の笑顔であり、満足してもらうことではないでしょうか。

もちろん、リスクを考慮して行動を取ることは重要です。
ただ、今日会ったオーナーの話を聞き、リスクばかりに考えていると大事なリターンを得られなくなると考えさせられました。